Meet our Head of Sound Design
Polyendのシニア・サウンドデザイナー、Alex Cummingsをご紹介できることをうれしく思います。Alexは経験豊富なサウンドデザイナーで、これまでPolyendの数多くの製品のリードサウンドデザイナーとして、裏方から支えてきました。現在は、新しいサンプルのための最適な場所となるPalettesサンプルショップの制作に、Alexと一緒に取り組んでいます。今週の「6つの質問」では、Alexについてもっと知っていただくとともに、Palettesについても少しご紹介します!
サウンドデザインの経験について少し教えてください。どのくらいの期間続けていますか?サウンドデザインを始めようと思ったきっかけは何ですか?
音楽を作り始めたのは90年代後半、Impulse Trackerというソフトを使ってのことでした。使っていたのはただのサンプル、それもあまり良くないサンプルばかりで、正直かなりひどい出来でした。音楽や制作、サウンドデザインについて何の知識もありませんでしたが、すっかりのめり込んでしまいました。少しずつ上達し、数年後にはJeskola BuzzからAtari ST、古いEMUサンプラーまで、さまざまな機材を使って作った作品をリリースするようになりました。もともとサンプルベースの音楽が好きでしたが、しばらくするとレコードのループに頼ることに飽きてしまい、次第にゼロから音を作ることに興味が移り、シンセシスやサウンドデザインへとのめり込んでいきました。「なんで自分のシンセの音はこんなにダサいんだろう」と思い直すところから改めてスタートし、より良い音を作ることに時間を費やすようになりました。
Palettesを始めようと思った理由について少し教えてください。どのような経緯で生まれたのですか?
以前からPolyendの機材向けにストックサウンドを数多く手がけていて、そのサウンド制作をとても楽しんでいました。自分が作った音が搭載されたハードウェアが出荷されると思うと、何とも言えない嬉しさがあります。PiotrがMaschina Bristronicaイベントのためにブリストルを訪れると聞き、会って一緒にビールを飲みながらサンプルショップのアイデアについて話しました。私自身もずっと考えていたことで、彼も同じように考えていたようなので、まさに自然な流れで実現しました。ハードウェアと密接に連携する専用のサウンドツールを作るというアイデアは、とてもワクワクするものです。
私たちも先行してサンプルパックを試させていただきましたが、その完成度の高さには本当に驚かされました。最初のPalettesパックを作るにあたって、目指していたことは何ですか?
サウンドの質と多様性にこだわりました。無駄のない、すべてが本当に使えるサウンドにするため、各パックはだいたい100サンプル前後に抑えることにしました。ジャンルパックひとつでEPを1枚作れるくらいのバリエーションを持たせつつ、みんなが気に入って使いたくなるサウンドを揃えること、あるいは数え切れないほどの制作で繰り返し役立つツール系のパックを作ることを目指しました。今の時代、誰もがとても忙しく、サウンドウェアもかつてないほど溢れているので、際立っていて、みんなの時間を使う価値のあるサウンドを作りたいと強く思っています。
これらのサンプルパックを作るにあたってのインスピレーション源は何ですか?
大きかったのはPlay+です。Play+でサウンドをテストできる環境があったことが、サウンドの方向性を決める大きな要因になりました。これまで他のグルーヴボックスもたくさん使ってきましたが、Playでスケッチをさっと組み立てられるスピード感は本当に格別です。さまざまな機材でサウンドを作り、それをPlay+に読み込んでどう馴染むかテストする、というのが制作プロセスの一部になっていました。
雰囲気の面では、最初の3パックはかなり幅広くしたいと考えていました。今後パックを重ねるごとにもっと専門的にしていく予定ですが、最初のサンプルではまず本当に確かなサウンドを揃えたいと思いました。Beats on Waxは90年代黄金期のヒップホップを自分なりに解釈したもの、MNMLは現代のテクノサウンド、Atmoは90年代のWarp Recordsから現代のモジュラー機材まで、幅広いチルアウト系IDMとアンビエントサウンドを収めています。
サウンドデザインを始めたい人へのおすすめはありますか?
最近のソフトウェアVSTiは本当に素晴らしいので、まずは1台のシンセを隅々まで使いこなせるようになるのが一番だと思います。機材欲に駆られてラック一杯の機材やプラグインを揃えたくなるものですが、実際に同時に使えるのは一つだけです。最初のうちは、数個のツールを徹底的に使いこなすことを目指すとよいでしょう。良質な現代のVSTiシンセであれば、そこで身につけたスキルは他の機材にも応用できます。YouTubeのチュートリアルからも多くを学べますが、結局のところ一番大切なのは、とにかく手を動かしてみること。失敗作もきっと出ますが、それを受け入れて実験を楽しむことです。
必ず手放せない機材はありますか?
取り組んでいる内容によって、ハードウェアとソフトウェアを使い分けています。ただ、ずっと手放せずにいるのはBeyerdynamic DT990 Proのヘッドホンです。20年ほど前、ブライトンのGuitar Amp and Keyboard Centreで働いていたのですが、そこの皆がこのヘッドホンを愛用していました。今使っているのは3代目ですが、だいたい10年くらいは持ってくれます。
Alexはベテランのサウンドデザイナーで、最先端のシンセプリセットの制作から、SF系サウンドエフェクトライブラリ用のサウンド制作、ほぼあらゆるジャンルの電子音楽向けサンプルやループの制作、アート・インスタレーション向けサウンド制作まで幅広く手がけています。時には息抜きとしてユーロラックに挑戦し、自分でもわけがわからなくなることもあるそうです。
彼の音楽はこちらでお聴きいただけます: Bandcamp






